更新日:2025/08/01
公開日:2024/08/29
ラガービールとは?特徴や種類・エールビールとの違いを解説
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目次
日本でも昔からなじみがある「ラガービール」。
昭和世代にとってビールの代名詞的な存在ですが、実はラガーにはいろいろな種類があるのをご存知でしょうか?
今回はラガーの意味からクラフトブルワリーがつくる人気のラガーまで、ラガービールの魅力をわかりやすくご紹介します。
ラガービールの“ラガー”とは?
「ラガー」とは、ドイツ語で「貯蔵」という意味で、その名の通り「貯蔵庫」で長期熟成したビールのこと。
「ラガービール」というビアスタイルがあるのではなく、下面発酵酵母を使い、長期間熟成してつくられるものは、すべて「ラガー」と呼ばれます。
日本の大手ビールメーカーにも「ラガー」の名前がついた商品がありますが、日本におけるビールの分類では「ビールの表示に関する公正競争規約」で、貯蔵工程で熟成させたビールでなければ、ラガービールと表示してはならないと定められています。
ラガーの基本情報は以下の通りです。
基本情報
発祥国 | ドイツ |
---|---|
発酵方法 | 下面発酵(ラガー) |
アルコール度数 | 5%程度 |
ビールの色合い | 澄んだ黄金色から濃色まで |
味の特徴 | 程よい苦味、爽快感、のど越しの良さ |
飲みごろ温度 | 4〜8℃ |
ラガーの発祥・歴史
ラガービールの発祥は、15世紀のドイツ南部バイエルンにあります。
まだ冷凍機が発明されていなかった中世ドイツのビールづくりは、腐敗しやすい夏を避け、秋から春にかけて行われていました。しかし厳冬期には発酵が止まり、苦労していたことも。
15世紀のバイエルンでは、凍りそうな低温でも発酵が止まらない事例が見つかり、しかも低温で貯蔵したほうがマイルドな味わいになることがわかりました。
そこで、秋の終わりにビールを仕込み、洞窟や氷室で春まで貯蔵するようになったのです。
これが「貯蔵」という意味の「ラガー」という名前の由来にもなっています。
ラガービールの種類は主に5つ
ラガータイプに分類されるビールは、細かいビアスタイルに分かれています。
日本の大手ビールメーカーに最も多い「ピルスナー」も、ラガービールのひとつです。
ドイツの技術がチェコに伝わって誕生したビアスタイルで、現在のビールの主流となっています。
アメリカの大手ビールでは、のど越しが軽く明るい色合いの「アメリカンラガー」が有名です。
流行のクラフトビールでは、IPAのラガー版「IPL(インディア・ペール・ラガー)」という新しいスタイルも誕生しています。
通常のラガービールより、ホップ由来の苦味と香りが強く、ホップの個性が存分に楽しめます。
ここではラガービールの種類について詳しく解説しているので参考にしてくださいね。
ピルスナー(Pilsner)
ピルスナービールはドイツではなく、チェコのピルゼン地区で誕生しました。
ピルスナーはホップが効いており、日本人が好きなキリッとした苦味や喉ごしの良さが特徴。
国内のビールメーカーが製造するラガービールは、ほとんどピルスナーに分類されているといっても過言ではありません。
さらに世界で飲まれているビールの約7割がピルスナーとされており、まさにラガービールの代表ともいえます。
ピルスナービールのアルコール度数は4.0〜5.0%と比較的低めです。
メルツェン(Märzen)
メルツェンはドイツミュンヘンで毎年9から10月に行われる世界最大のビールフェスタ「オクトーバーフェスト」用に、春に仕込んで秋に飲む長期熟成型のラガービールです。
通常ラガービールの熟成は数週間ですが、メルツェンは約半年以上も熟成します。
長期熟成にすることでホップの香りや苦味が弱くなりますが、喉ごしはドライで飲みやすくなり、グイグイ飲めてしまうビールに。
許可されたミュンヘンの醸造所で作られたメルツェンのみオクトーバーフェストに出店できますが、近年国内でもメルツェンを再現したビールが登場しています。
アルコール度数は5.5%と少し高めです。
ヘレス(Helles)
ヘレスという言葉はドイツ語で「淡いビール」という意味があります。
ヘレスビールはドイツ・ミュンヘンが発祥で、チェコのピルスナービールに対抗するために醸造されました。
ピルスナービールに比べて麦芽のうまみやコク、甘味があり、苦味が弱いのが特徴です。
ヘレススタイルとして有名なのが「レーベンブロイ (Löwenbräu) 」。
しかしレーベンブロイはオクトーバーフェストの中でも低い評価を受けています。
ただライトな飲み口でキレがあるため女性に人気のビールです。
アルコール度数は5.0%と標準的な数値となっています。
デュンケル(Dunkel)
デュンケルはドイツ語で「暗い」という意味があります。
ドイツ・ミュンヘン発祥のラガービールで、「焙煎した麦芽のフレーバーがクセになる」という方が多くいらっしゃいます。
デュンケルビールの見た目は真っ黒ではなく、濃い褐色をしているのが特徴。
見た目よりもさっぱりしており、モルトの甘味やコクも感じられるので、ビールの苦味が苦手な方でも飲みやすいビールですよ。
アルコール度数は5.0%前後。
シュヴァルツ(Schwarz)
シュヴァルツはドイツ語で「黒」という意味があります。
シュヴァルツビールはドイツ東部で初めて醸造されました。ドイツの一部地域では黒いビールをまとめて「シュヴァルツ」と呼ぶことも。
デュンケルよりも色が濃く、一見苦味のある感じですが、すっきりした味わいなのが特徴です。
香りはコーヒーやチョコレート、テイストは麦芽のほんのりローストされた香ばしさが感じられます。
軽い飲み口と、クリーミーな泡が人気。アルコール度数は4.8%とやや低めとなっています。
ラガービールとエールビールの違い
ラガービールとエールビールの大きな違いは発酵方法の違いと、それに伴う味や風味が異なることです。
上記でも少し説明しましたが、ラガービールは「下面発酵」。一方エールビールは「上面発酵」でつくられています。
ビールを発酵する方法はこのほかに「自然発酵」もありますが、私たちが普段飲む
ビールは「下面発酵」「上面発酵」がほとんどです。
発酵方法によって生じる味や風味に関しては、「ラガービールは苦味や深み」「エールビールは酸味やすっきりさ」という違いが出てきます。
ラガービールの選び方
ラガービールは日本で長く親しまれていて、日本の食文化に最も合うビールといえます。
ラガービールを選ぶならクラフトビールのラガーに注目してみませんか?
小規模醸造所では短期間でたくさんつくれるエールが主流です。
ラガーは発酵期間が長くタンクを占領するため、ラガーをつくるブルワリーはめずらしいともいわれています。
それだけにクラフトビールのラガーにはこだわりがあるのです。
使用する原料や酵母の組み合わせによって、そのブルワリーならではの味わいも感じられるはず。
また、友人や家族とワイワイ楽しめるような大きめサイズもおすすめです。
たくさんありすぎてどれにするか迷ってしまう方は、これからおすすめのラガービールをご紹介するのでぜひ参考にしてくださいね。
まとめ
ラガービールは日本のビール文化をつくってきた存在でもあり、居酒屋や家庭でも長く愛され続けているお酒です。
キンキンに冷やして程よいのど越しや飲んだ後の爽快感を楽しむスタイルは、どの時代も変わらず日本人に合った飲み方ではないでしょうか。
大手ビールとの大きな違いは、新鮮でフレッシュな状態のビールが飲めること。醸造所から直送されるできたてのラガーをぜひ試してみてください。
クラフトビールといっても種類が豊富にあり、ホップの苦味や香りがクセになる「IPA」や、コクの深さが日本人に合う「ペールエール」などさまざまです。
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