ビールの縁側

Nikko Brewing(栃木県)のはなし

経験はいらない、ほしいのは熱量。
ロックな猿たちのセッションで一緒にワクワクしよう。

栃木県北西部にある日光市。
古くは山岳信仰の修験場として多くの寺社や遺跡が点在し、中でも日光東照宮を含む「日光の社寺」は世界遺産に登録された代表的な観光スポットとして知られています。48もの急カーブが続く「いろは坂」や、落差97mを誇る日本三名瀑「華厳ノ滝」、奥日光の入口にある「中禅寺湖」など、絶景が年中楽しめる北関東の景勝地。その日光市に2018年4月に開業したのが「Nikko Brewing」です。
Nikko Brewingの生みの親であり、ビール事業全般の営業・マネジメントを担う株式会社三本松茶屋の鶴巻康文 専務取締役にお話を聞きました。

感動を呼ぶのは情熱。知識や経験より気概のある人間がいい。

 

まさか渾身のプレミアムラガーが銀賞(※1)で、彼らがこっそりレシピをいじっていたペールエールの方が金賞だなんてね。これじゃ“ボス猿”の僕が何も言えなくなっちゃうじゃないですか(笑)。

 

でもメンバー全員、醸造未経験者だった「THE NIKKO MONKEYS」(※2)が、立ち上げから2年弱で名誉ある賞をもらえたのがうれしくてうれしくて。知らせを受けたときは電車の中でしたが、涙をこらえきれませんでしたね。
これまで賞レースに乗り気ではなかった彼らが、今回は「出品したい」と言ってきたんです。そして受賞。彼らの中で納得できる品質レベルに達したんでしょうね。

 

(※1)2020年3月に開催されたビール品評会「JAPAN GREAT BEER AWARDS 2020」で、Nikko Brewingの「THE NIKKO MONKEYS PALE ALE」が金賞、「THE NIKKO MONKEYS PREMIUM LAGER」が銀賞を受賞。

 

(※2)「THE NIKKO MONKEYS(ザ・ニッコー・モンキーズ)」は、Nikko Brewingのブルワー3名と「ボス猿」こと鶴巻さんが造り上げた看板ブランド。

 

 

Nikko Brewingを運営しているのは、奥日光の戦場ヶ原で明治4年から代々続く「三本松茶屋」という観光物産店です。
奥日光が観光地になる前から、鉱山夫や旅人の休憩所として親しまれてきた店で、100年以上もこの土地を見守ってきました。だからこそ過疎化が進む奥日光を黙ってみていられなかったんです。
少子高齢化や世代交代の波で老舗と呼ばれる店がどんどん潰れ、若い世代はどんどん都市部に出ていきます。若者が住みつかない町に未来はありません。
僕は日光の観光資源を活用したツアー企画や、訪日観光客向けのサービスなどを手掛けていましたが、何か新しいことをはじめなければ生き残れないと思って取り組んだのが、このビール事業でした。

 

まずはブルワーを探すところからのスタートです。条件は2つ。
醸造未経験者であること、そして起業の意思があること。Nikko Brewingとしてゼロベースではじめるからには、自由な発想で取り組める未経験者がいい。そしていずれ独立・開業するぐらいの強い情熱をもったメンバーと立ち上げたいと思ったんです。
経験や知識は後でいくらでも学べますから。独立意識のある人はそもそも粘り強さが違います。

 

今THE NIKKO MONKEYSで醸造リーダーを務めている細田は、夫婦でカフェを開くという明確な夢をもっています。
もちろんTHE NIKKO MONKEYSを卒業する際はしっかりバックアップしますよ。それぐらいの気概があれば、独立後もお互いを支え合うパートナーとして長く付き合える関係になれます。
地域活性化にしてもビール造りにしても、自分ひとりでやろうとしても限界がありますから。手を取り合って連携することで、できることも効果も何倍にもなります

 

素材も技術も、地元に眠ったイイモノがたくさん!

雑穀ヴァイツェン
雑穀ヴァイツェン

 

日光の活性化に「人材育成」と「地元の連携」が欠かせないと感じたきっかけは、一生懸命働いていた外国人社員が辞めてしまったことと、10年前に企画したオリジナルビールです。
日光二荒山神社に自生していた山椒を何かに活用できないかとご神職から相談を受けて、生姜を使ったジンジャーエールをヒントに、つながりのあった宇都宮市の栃木マイクロブルワリーに相談しました。こうしてできたのが「日光山椒PREMIUM」。
これが2011年のインターナショナル・ビアコンペティション(※3)で金賞を受賞したんです。

 

受賞の知らせを聞いて、栃木マイクロブルワリーの横須賀さんと抱き合って喜びましたね。
2011年当時、東日本大震災をはじめ暗いニュースが相次いだ中で、地元では唯一の明るい話題だったんです。目の前の景色が一変しましたよ。
メディアでもたくさん取り上げられたので、地域の皆さんの反響がすごかったんです。

 

「お墨付き」をもらえることは、小さな町の起爆剤になることを実感しました。
地域の人が喜んでくれると造り手のモチベーションも上がります。だから、コンテスト受賞をブルワリーとしての目標のひとつにしたかったんです。受賞でビールが注目を浴びたものの、委託醸造では製造量に限界があります。
そこで、自分のところでビールを造ろうと思ったのがNikko Brewingの原点です。

 

(※3)2014年から「インターナショナル・ビアカップ」に名称変更

 

僕の仕事は働く人たちが思いっきり力を発揮できるように、働きやすい環境を整えることと全面的にバックアップすること。日光で一緒に頑張ってくれる仲間を家族のように信頼して迎え入れることがボス猿の役目です。

 

とはいえ醸造に関しては素人集団ですから先生が必要です。
そこで、三本松茶屋で扱っていた「エチゴビール」がきっかけで出会ったのが菊地明さん。菊地さんは1995年に地ビール醸造所第1号として誕生したエチゴビールの立ち上げに加わっていて、その後もいくつかの醸造所の立ち上げ支援に携わってきたベテラン中のベテランです。
経験豊富な菊地さんに快く指導役を引き受けていただけたことが幸運でした。

 

基礎からしっかり叩き込まれたおかげで、醸造技術から機械洗浄、設備の取り扱い方法まで身につけることができたんです。THE NIKKO MONKEYSは未経験でも意欲があったからこそ、先入観や抵抗感なくスポンジのように技術を吸収していったんでしょうね。

 

こうして2018年4月1日にブルワリーがオープン。
当初から定番商品で出したのが「日本最初のクラフトビールの再現」として菊地さん伝道のレシピで醸造した冒頭の「プレミアムラガー」こと「THE NIKKO MONKEYS PREMIUM LAGER」でした。

 

当時世間で人気だったのはホップをきかせたIPAでしたが、日本で親しまれているのはやっぱりラガータイプ、日本の食文化に合うのもラガーだと思っています。発酵期間が長くてタンクを占領するので、マイクロブルワリーでは珍しいとみんなに言われましたね(笑)。

 

ラガーともう一つの定番「THE NIKKO MONKEYS PALE ALE」という基本スタイルをベースとして醸造経験を積み重ねました。
1周年の2019年にリリースした「柚子ペールエール」では、成分や香りを壊さずピューレ状に加工する地元企業の特許技術を活用。新しい手法を使ったチャレンジでフレッシュな香りをそのまま生かすことに成功しました。
生で食べるとおいしい果物でも、加熱したり潰したり、加工すると香りや色が思うように再現できないことも多いんです。素材の組織を壊さないこの技術はまさに醸造向き。イチゴや他の食材にもどんどん使えると思います。

 

地元日光の素材と技術、そしてTHE NIKKO MONKEYSの情熱の掛け合わせで、Nikko Brewingはもっとおいしくなりますよ。中禅寺湖畔に別荘を持つベルギー大使館の協力を得て、2019年から「New Classic (新たな伝統)」をテーマにした新ブランド「Nikko Belgian Beer」も展開しています。セッションから生まれる新しい文化、心が躍りますね!

 

取材・文/山口 紗佳

鈴木オーナー

テリトリーにある“材料”をどう調理して、おいしいビールにするか。
未経験だからこそ枠にとらわれないNikko Brewingの挑戦に、僕が一番ワクワクしています。
奥日光のロックな猿たちが思いのままに造ったビールで、一緒にカンパイしましょう!

OTHER BREWERIES

その他のブルワリー

福島のおいしいビールをお届けすることが一番の恩返しになるから、技術を磨き続ける。

みちのく福島路ビールは、福島市郊外の丘陵にあるアンナガーデン内に1997年に創業された家族経営の醸造所。吾妻山系を臨むうつくしいガーデン内で、厳選された原料と地元の果物を使ってつくられるビールにはファンも多くいます。現在醸造長を務める吉田真二さんは、2009年にホテルの仕事からビール醸造の世界に飛び込みました。醸造への不安や、東日本大震災によって何度も壁に当たりますが、その度に手を差し伸べてくれたお客さんやブルワー仲間、家族がいました。多くの人たちとの助け合いの輪が、今のみちのく福島路ビールのおいしさにつながっています。

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福島路ビール

福島県福島市

もっと自由に!もっと面白く!もっと気軽に!クラフトビールを身近なものにしたい

「Vector Brewing」がある東京都台東区浅草橋は、下町の情緒が残るモノづくりの町。2016年に新宿で誕生した醸造所は、2017年に醸造の拠点を浅草橋に移し、常に“面白い”ビールを発信しています。それはクラフトビールをもっと自由で気軽に楽しんでもらうため。ユニークなデザインとネーミング、豊富なラインナップは初心者でも手に取りやく、クラフトビールファンをジワジワと増やしています。元銀行員でラガーマンだという異色の経歴をお持ちのブルワー三木敬介さんにお話を伺いました。

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VECTOR BREWING

東京都大田区

「Beer is Art」を胸に、北海道・江別ならではのビールを育みたい

北海道の中部、石狩平野の中央にある江別市は、国産小麦の代表格として知られる「ハルユタカ」が生まれた土地。パンや麵、スイーツ、ビール醸造に適した国産品種がいくつも誕生した日本有数の小麦の産地です。札幌市の中心部から近く、空港や港湾へのアクセスも良いことから、生活に便利なベッドタウンでもあります。その江別自慢の「ハルユタカ」を使ってビールを醸造しているのが、2009年から江別市で醸造をしている「NORTH ISLAND BEER」。元ヘッドブルワーで現在は取締役工場長を務める多賀谷壮さんにお話を聞きました。

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NORTH ISLAND BEER

北海道江別市

尖った味ではないかもしれない。 その分、どれを飲んでも外さない安心感と質の高さは世界に誇れるもの

滋賀県北東部、琵琶湖のほとりにあり長浜城の城下町として栄えた長浜市は、伝統的な建築物が集まる県内有数の観光スポット「黒壁スクエア」など、現在でも当時に面影を残す情緒ある町並みが広がっています。そのレトロモダンな風景にとけ込むように佇むのが、米川に面した「長濱浪漫ビール」のブルワリーレストランです。江戸時代から続く築100年以上の米蔵を改築した醸造所は1996年にビール醸造を開始。2016年からは施設内に「長濱蒸溜所」を開設して、クラフトウイスキーの製造もしています。ブルワーの上村雄大さんにお話を聞きました。

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長濱浪漫ビール

滋賀県長浜市

ベルギーと日本、そして世界中へ。
ビールでつなぐ人の円が、広がりのある未来を見せてくれる

「RIO BREWING&CO.(リオ・ブルーイング・コー)」は、ベルギービール名誉騎士である菅原亮平さんが2015年にベルギー現地法人にて設立したブランド。特定の醸造所を持たないファントムブルワリーを経て、2018年に東京・五反田に自社醸造所を構え、2021年に千葉県柏市に拡大移転しました。運営するEVER BREW株式会社は、「デリリウムカフェ」「ベル・オーブ」「ブラッスリー セント・ベルナルデュス」「ブラッスリーMUH」「ウルビアマン」「ブッチャー・リパブリック」等、ベルギービールやクラフトビールを主軸とした飲食店を多数展開しています。RIO BREWING.COの代表、菅原亮平さんにお話を聞きました。

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RIO BREWING & CO.

千葉県柏市

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