更新日:2025/07/10
公開日:2024/08/29
フルーツビールとは?味の特徴や歴史について
日本各地のブルワリーからこだわりのビールを直接購入できる、国内最大級クラフトビール専門の産直通販サイト「ビールの縁側」を運営。会員登録数1万人突破。編集部メンバー全員が大のクラフトビール好き。
目次
日本のクラフトビールで多くみられるビアスタイルが「フルーツビール」です。地域の活性化や地産地消をテーマとするクラフトブルワリーでは、特産物のフルーツを使ったビールが次々と生み出されています。美味しくて飲みやすい、フルーツビールの魅力をご紹介します。
フルーツビールとは?
「フルーツビール」は、フルーツの果実や果汁を使って醸造するビールです。ベルギーには、木樽で長期熟成する伝統的な製法のフルーツビールがありますが、日本のクラフトビールでは、地元産のフレッシュなフルーツを使ったビールが主流です。桃やマンゴー、柚子、みかんなど、使われるフルーツも多彩!フルーツの香りは、麦芽やホップの風味に負けないくらいしっかりしていて、ジュースのような見た目も特徴的。甘くて飲みやすく、ビールが苦手な人でも抵抗なく楽しめます。
甘くて飲みやすいビールのおすすめは下記のコラムで紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
基本情報
発祥国 | ベルギー |
---|---|
発酵方法 | 上面発酵/下面発酵 |
アルコール度数 | 3%〜12% |
ビールの色合い | 濃色系、濁り系など |
味の特徴 | ジュースのように甘いものから、酸味のある爽やか系まで |
フルーツビールの製造方法
フルーツビールは、使うフルーツの種類や形状(果実・果汁・ペーストなど)、麦汁に加えるタイミングによって、味わいも大きく変わります。
◎ビール主発酵後に果汁を入れる方法
主発酵を終えた出来たてのビールに、果汁を入れる方法です。ほぼ完成に近い熟成前のビールを果汁で割るため、アルコール度数が低くなり、ジュースのような味わいになります。
◎ビール主発酵前に果実を入れる方法
麦汁の煮沸時に、フルーツの果実を加える方法です。発酵の際に、果実の糖分が分解されるので、甘さは抑えられ、果実の味わいがしっかり感じられるビールになります。
フルーツビールの発祥・歴史
フルーツビールの発祥地は、ベルギーと言われています。ベルギーでは、古くから木苺やさくらんぼをビールに漬け込む習慣があり、木樽で長期熟成させたものや、自然発酵のランビックに果実を加えた「フルーツランビック」など、伝統的な製法でつくられたビールが有名です。使われるフルーツは、北ヨーロッパの寒冷地でも育ちやすい野生種のベリー系が中心でしたが、近年では、クラフトビールブームも手伝って、さまざまな国で、その土地のフルーツを使ったビールがつくられています。
フルーツビールの種類
日本のクラフトビールでは、上面発酵の「フルーツエール」が主流です。上面発酵のエールは、下面発酵のラガーに比べて、華やかな香味を出しやすいため、フルーツとも相性が良い製法です。人気のビアスタイルをアレンジしたフルーツビールも多く、柑橘系の香りを持つ品種のホップとグレープフルーツの皮の苦味を組み合わせたIPAなどもあります。小麦麦芽を使ったフルーツビールは、苦味が少なく、やさしい味わいです。飲みやすい軽さで、食事と一緒にデイリーに楽しめるでしょう。
フルーツビールの魅力
フルーツビールの魅力は、何と言っても「味の種類が豊富」なこと。近年のクラフトビールブームにより、日本でも、地域や季節の果物を使用した個性豊かなフルーツビールが数多く登場しています。フルーツの数だけ、味わいと色のバリエーションがあり、カラフルな見た目が食卓を鮮やかに彩ります。
ビール特有の苦味が少なく、ビールが苦手な人でも飲みやすいことも人気のひとつ。ワイングラスやシャンパングラスで飲むと、色を楽しめることはもちろん、フルーツの風味や豊かな香りが、より堪能できます。SNS映えもバッチリで、女子会にもおすすめのビールです。
フルーツビールの選び方
自分の好きなフルーツが使われているビールを見つけたら、ぜひ手に取ってみましょう。季節ごとに登場するフルーツビールで、旬を感じるのもクラフトビールの醍醐味です。全国各地にあるクラフトブルワリーでは、その土地ならではの、めずらしいフルーツを使ったビールもつくられています。クラフトビールを取り扱う専門店の売れ筋ランキングを見てみると、まだ知らなかったフルーツにも出会えるかもしれません。その土地を旅する感覚で、ビールを選ぶのも楽しいでしょう。
使われているフルーツで選ぶ
フルーツビールは、原料のフルーツによって味わいが大きく異なります。ジュースのように甘いものから、スッキリと飲める爽快感があるものまでさまざまです。自分が好きな味わいを見つけるなら、まずは使われているフルーツに注目してみましょう。
甘さ控えめ!スッキリとした味わいの柑橘系
レモンや柚子、グレープフルーツなどを使った柑橘系のフルーツビールは、酸味があり甘さも控えめ。アルコール感を残しつつも飲みやすいので、甘いものが苦手な人にもおすすめです。グレープフルーツの皮を使いビターな味わいを出したビールもあります。スッキリとした味わいは、食事にも合わせやすく、普段飲みとしても人気です。
ジュースのような味わいの桃やリンゴ
桃やリンゴのフルーツビールは、甘さとスッキリとした味わいのバランスの良さが特徴です。発酵を終えたビールに果汁を入れてつくる製法では、アルコール度数が低くなり、ジュースのような味わいになります。
桃のビールは、まろやかな口当たりと優しい甘さで飲みやすく、女子に人気。デザート感覚で、そのまま飲んでも美味しく楽しめます。リンゴのビールは、話題のお酒「シードル」を思わせるような味わいで、新感覚のフルーツビールとしても注目です。
アルコール度数で選ぶ
フルーツビールのアルコール度数は、3%〜12%と幅広く、ボディも軽いものから重いものまでさまざまです。どれも、なじみがあるフルーツそのままの味わいなので、飲みやすさは抜群です。アルコールが苦手な人や、普段あまりお酒を飲まない人なら、まずは度数が低いものから試してみましょう。
食事と一緒にゴクゴクと楽しむなら度数が低いものを。ワインのように、じっくりと味わうなら度数が高いものなど、飲用シーンによって選ぶのもおすすめです。
食べるものに合わせて選ぶ
味わいのバリエーションが豊富なフルーツビールは、食事とのペアリングも無限大です。料理と合わせるときは「甘さが控えめなもの」を選びましょう。柑橘系のフルーツビールは魚介料理とも相性抜群。甘さ控えめなリンゴのビールは、ステーキなどの肉料理にもよく合います。
フルーツビールをデザートとして楽しむなら「甘みが強いもの」がおすすめです。そのまま飲むことはもちろん、チョコレートやケーキと合わせたり、アフォガードのようにバニラアイスにかけたり、ちょっとリッチな大人のデザートにもアレンジできます。
お酒として楽しむなら、自分が好きなフルーツを使ったビールを選びましょう。フルーツ本来の香りや風味を、こだわりのクラフトビールで体感してみましょう。
産地で選ぶ
フルーツビールは日本だけでなく、世界各地でつくられていて、その地域や国ごとに特色があります。例えば、フルーツビールの発祥地であるベルギーでは、寒冷地でも育ちやすいカシスやフランボワーズなどのベリー系がよく使われています。海外のクラフトビールでは、台湾ならライチ、ハワイならパイナップルなど、その国らしいフルーツビールがあります。日本独特のものでは、柚子を使ったビールも人気です。旅するような気分で、好きな産地のフルーツビールを選んでみましょう。
期間限定の旬なフルーツを選ぶ
小規模醸造所でつくられる日本のクラフトビールには、地元産の旬な果物を使った期間限定のフルーツビールがあります。少量生産なので、人気商品はすぐに売り切れてしまいますが、ネット通販では、醸造所から直送されるフレッシュなフルーツビールが楽しめます。好きな果物が旬の時に、ぜひ飲んでみましょう。
「発泡酒」の表記でも問題なし
2018年4月に酒税法が改正されるまでは、フルーツビールは「ビール」とは認められず「発泡酒」として販売されていました。しかし酒税法改正に伴い、使用できる副原料に「果実」が追加され、ビールの麦芽比率が50%以上で、副原料の果実が麦芽の重量の5%以内であれば、フルーツビールも「ビール」として表記できます。
地元産のフレッシュな果実をたっぷり使うクラフトビールのなかには、麦芽比率はビールと同じでありながらも、品目は「発泡酒」の表記になってしまうものもあります。
とはいえ、大手メーカーから販売される、麦芽比率を低くした「節税型発泡酒」とは異なります。「発泡酒」の表記でも、原料にこだわった品質の高いビールなのです。
ビールと発泡酒の違いについては下記のコラムをご覧ください。
まずは試してみる
フルーツビールの選び方はさまざまですが、気になったら、まずは試してみることです。見た目が美味しそう、ネーミングが気になるなど、直感的でも大丈夫。複数種類飲み比べて、お気に入りの味わいを見つけましょう。
フルーツビールは、誕生日やバレンタインのギフトとしても人気の商品です。贈る相手がビール好きなら、プレゼントしたビールの感想について、きっと話が盛り上がるでしょう。ぜひ自分のお気に入りを、一緒に飲みたい人とシェアしてみてください。
フルーツビールの美味しい飲み方
フルーツビールは、デザート感覚でそのまま飲むことはもちろん、毎日の食事と合わせたり、スイーツとも一緒に楽しめる万能なお酒です。レモンをしぼって食べる唐揚げや、魚介料理では、柑橘の風味をフルーツビールで補うイメージで合わせることができます。デザートとの相性も良いため、チョコやケーキ、アイスなどとのペアリングも楽しめます。香りが持ち味のフルーツビールは、冷やしすぎに注意。少しぬるいぐらいの温度で飲むことで、フルーツの豊かな香りが楽しめます。
まとめ
フルーツビールは、ジュースのような見た目で苦味の少ないものから、重厚でリッチな味わいのものまで多種多様です。アルコール度数が低いものもあるため、お酒が苦手な人や、お酒を覚えたばかりの人にも、ビールの美味しさや、楽しさを知るきっかけになるかもしれません。地場産のフルーツを、クラフトブルワーがひとつひとつ手作業で仕込んだフルーツビールは、とてもフレッシュで、その土地の風景が浮かんでくるような美味しさがあります。出来たての旬のフルーツビールを、ぜひお楽しみください。
「ビールの縁側」では、全国のブルワリーから直送のこだわりのクラフトビールを豊富に取り揃えています。好きな時に、好きなブルワリーから、好きな銘柄でお楽しみください!
クラフトビールといっても種類が豊富にあり、ホップの苦味や香りがクセになる「IPA」や、コクの深さが日本人に合う「ペールエール」などさまざまです。
>>ペールエールおすすめ10選!特徴や歴史、クラフトビールの基本もご紹介
売れ筋ランキングでは週間ランキングや、クラフトビールの種類別ランキングが分かり、最近のトレンドが把握できます。これまで知らなかったクラフトビールに出会え、嬉しい発見ができるはず。
またどのビールが自分好みなのかイマイチわからない方のために、「飲み比べセット」をご用意しました。きっとあなたのお気に入りの味が見つかりますよ。
